どうも、Pabloです。
SPG アメックスはホテル系宿泊特化最強カードと言われていますが、自分自身がいざポイントを貯めた際にどの程度の特典が享受できるのかは見えづらいものがあります。
SPGアメックスがいいカードなのは分かるけど31,000円+税という高い年会費を支払う必要があるので、明確なビジョンが見えていないとなかなか入会するふん切りがつかないという人も多いでしょう。
この記事では、1年間 SPGアメックスをメインカードとして使い、決済で獲得したポイントでどの程度の特典を享受できるかを、具体的なモデルケースを作ってSPG(スターウッドプリファードゲスト)プログラムでのシュミレーションをしてみます。
是非参考にしてみてください。
それでは、行ってみましょう!
SPGアメックスに関しての概要・その他の記事はこちらをご参照ください。
- 【シミュレーションしてみた】1年間SPGアメックスをメインカードとして使い、決済で獲得したポイントでどの程度の特典を享受できるのか(SPG編)
【シミュレーションしてみた】1年間SPGアメックスをメインカードとして使い、決済で獲得したポイントでどの程度の特典を享受できるのか(SPG編)
モデルケースの想定条件
シミュレーションをするためのモデルケースの想定条件は以下の通りとします。
○カード決済による年間ポイント獲得数24,000 スターポイント
(決済額 200,000円/月 x 12ヵ月 = 2,400,000円/年 x 1%)
○ニューヨークに5泊
○現実的な、カテゴリ-2・カテゴリー3・カテゴリー4でそれぞれ検証
※決済額だけのポイントで想定しています。
簡単に言えば、
年間24,000スターポイントで、SPGプログラムにおいてどんな特典に換えられるか
という事です。
SPGプログラムの特典
シミュレーションを始める前に、スターポイントと交換できるSPGプログラムの特典について触れておきます。
スターポイントと交換できるSPGプログラムの特典は、代表するところは以下の2つです。
●無料宿泊
●キャッシュ&ポイント
この2つの特典でシミュレーションを行います。
それぞれの特典について先に説明します。
無料宿泊特典
その名の通り、ポイントのみで無料宿泊できる特典です。
ホテルカテゴリーにより必要なスターポイント数が異なります。
※今回は複雑になるので、"平日"の数字のみでシミュレーションします。
キャッシュ&ポイント
その名の通り、貯めたポイントに加え、キャッシュを足すという特典の形です。
こちらを使用することも十分想定できるため、合わせてシミュレーションします。
カテゴリー毎の、キャッシュ&ポイントに必要なキャッシュとポイントは以下の通りです。
では、これら特典の条件のもと、シミュレーションを始めて行きます。
≪シミュレーション≫SPG カテゴリー2
まずは、カテゴリー2からシミュレーションします。
【前提】
シミュレーション結果を正しく導くため、以下の前提を付け加えます。
○ニューヨークのカテゴリー2のホテルの宿泊費と比較
○カテゴリー2@NYの1泊あたりの平均料金は約130 USD
○1USD=110JPYとして、5泊分で71,500円
この前提をもとにシミュレーションします。
カテゴリー2に分類されるのは以下のホテルです。
Starwood Hotels & Resorts
【無料宿泊特典の場合】
カテゴリー2のホテルに1泊無料宿泊する際に必要なポイントは下図の通り、4,000 Sptです。
上記をもとに、5泊する場合で計算すると以下のようになります。
※Spt = スターウッドポイント(以後統一)
上表のとおり、年間のSPGアメックスのクレジットカード決済で得られる原資24,000 Sptで十分カバーできます。
前提として設定したように、ニューヨークのカテゴリー2のホテルに現金予約で5泊する場合は71,500円ですので、Spt単価を算出すると以下のようになります。
現金予約金額 | 支払に使うSpt | Spt単価 |
71,500円 | 20,000 Spt | 約3.6円 |
この場合の1 Sptの価値は、約3.6円ということになります。
【キャッシュ&ポイントの場合】
カテゴリー2の一泊に必要なキャッシュ&ポイントは、下図の通り2,000 Spt + 35 USDです。
5泊あたりに必要なキャッシュ&ポイントを計算すると、以下のようになります。
すなわち、
10,000 Spt + キャッシュ 19,250円
が必要という事です。
カテゴリー2@ニューヨークに5泊する場合、ポイントを使わずに通常予約で5泊する金額は前述にもあるように5泊合計で71,500円。
キャッシュ&ポイントで賄う場合、現金で支払う金額は19,250円ですので、Sptで補う金額は実質52,200円分ということです。
現金予約金額 | 現金支払い分 | Sptで補う金額 |
71,500円 | 19,250円 | 52,250円 |
つまり、約52,250円分はクレジットカード決済で貯めた内のSpt 10,000で、
約19,250円を現金で払うという形になります。
カテゴリー2のキャッシュ&ポイントの場合のSpt単価を算出すると以下のようになります。
Sptで補う金額 | 支払に使うSpt | Spt単価 |
52,250円 | 10,000 Spt | 約5.2円 |
この場合の1 Sptの価値は、約5.2円ということになります。
【SPG カテゴリー2 まとめ】
カテゴリー2の無料宿泊特典とキャッシュ&ポイントをまとめると以下のようになります。
Spt単価だけを考えると、キャッシュ&ポイントの方がお得です。
しかしながら、キャッシュ&ポイントだと持ち出しの現金も発生します。
現金支払いをしたくない場合は無料宿泊特典の一択ですね。
≪懸念点≫
ちなみにカテゴリー2は、件数が世界中で207件しかありません。
しかも、ラインナップを見る限り場所もあまり便利なところではなさそうです。
うーん。
≪シミュレーション≫SPG カテゴリー3
次にカテゴリー3に関してもシミュレーションしていきます。
【前提】
シミュレーション結果を正しく導くため、カテゴリー3でも以下の前提を付け加えます。
○ニューヨークのカテゴリー3のホテルの宿泊費と比較
○カテゴリー3@NYの1泊あたりの平均料金は約200 USD
○1USD=110JPYとして、5泊分で110,000円
この前提をもとにシミュレーションします。
カテゴリー3に分類されるのは以下のホテルです。
Starwood Hotels & Resorts
【無料宿泊特典の場合】
それでは、カテゴリー3に関してもポイントだけで賄う無料宿泊特典から、シミュレーションしてみます。
カテゴリー3のホテルに1泊無料宿泊する際に必要なポイントは下図の通り、7,000 Sptです。
上記をもとに、5泊する場合を計算すると以下のようになります。
|
※カテゴリー3から5泊目無料対象になりますので、4泊分のSptで5泊できます。
上表の通り、4,000 Spt不足します。
さて、不足分のSptをどうするかという問題です。
実は、Sptは購入する事ができます。
そのレートは500 Sptで17.50 USD。
1USD = 110JPYとすると、500 Sptを1,925円で購入できます。
これで不足分の4,000 Sptを購入するとした場合、以下のようになります。
不足分 Spt | Spt購入単位 | Spt購入単価 | 不足分Spt購入金額計 |
4,000 Spt | 500 Spt | 1,925円 | 15,400円 |
つまりこの場合、15,400円支払うと不足分の4,000 Sptを用意でき、合計28,000でカテゴリー3のSPGホテルに5泊できるという事です。
前提に基づき、ニューヨークのカテゴリー3に5泊する場合の現金予約での総額は110,000円です。
約94,600円分はクレジットカード決済で貯めたSptで補い、約15,400円の現金で不足分の4,000 Sptを購入するという形になります。
現金予約金額 | 現金支払い分 | 原資Sptで補う金額 |
110,000円 | 15,400円 | 94,600円 |
上記をもとに、Spt単価を算出すると以下のようになります。
Sptで補う金額 | 支払に使うSpt | Spt単価 |
94,600円 | 24,000 Spt | 約3.9円 |
この場合の1 Sptの価値は、約3.9円ということになります。
【キャッシュ&ポイントの場合】
カテゴリー3の一泊に必要なキャッシュ&ポイントは、以下の通り3,500 Spt + 55 USDです。
5泊あたりに必要なキャッシュ&ポイントを以下に算出します。
すなわち、
原資から17,500 Spt + キャッシュ 30,250円
が必要という事です。
前提に基づき、ニューヨークのカテゴリー3に5泊する場合の現金予約での総額は110,000円です。
キャッシュ&ポイントのキャッシュで支払う金額が上記の通り、30,250円です。
つまり、Sptで補う金額は以下のように算出されます。
現金予約金額 | 現金支払い分 | Sptで補う金額 |
110,000円 | 30,250円 | 79,750円 |
つまり、約79,750円分はクレジットカード決済で貯めた内の17,500 Sptで、
約30,250円を現金で払うという形になります。
上記をもとにSpt単価を算出すると以下のようになります。
Sptで補う金額 | 支払に使うSpt | Spt単価 |
79,750円 | 17,500 Spt | 約4.5円 |
この場合の1 Sptの価値は、約4.5円ということになります。
【カテゴリー3まとめ】
カテゴリー3は、無料宿泊特典で全てを賄うにしてもキャッシュ&ポイントを利用するにしても、どちらにせよ追加キャッシュが必要になります。
無料宿泊特典の場合は『足りないポイントを購入する』ため、キャッシュ&ポイントの場合は仕組み上、キャッシュが必要にあります。
なお、カテゴリー3の場合もキャッシュ&ポイントのほうが、Spt単価が高いですね。
≪シミュレーション≫SPG カテゴリー4
最後に、カテゴリー4をシミュレーションします。
【前提】
シミュレーション結果を正しく導くため、カテゴリー3でも以下の前提を付け加えます。
〇ニューヨークのSPGカテゴリー4のホテルの宿泊費と比較
〇カテゴリー4@NYの1泊あたりの平均料金は約300 USD
〇1USD=110JPYとして、5泊分で165,000円
上記前提もとにシミュレーションします。
カテゴリー4に分類されるホテルはこちらです。
Starwood Hotels & Resorts
【無料宿泊特典の場合】
カテゴリー4に関しても、ポイントで賄う無料宿泊特典から見ていきましょう。
カテゴリー4のホテルに1泊無料宿泊する際に必要なポイントは下図の通り、10,000 Sptです。
上記をもとに、5泊する場合を計算すると以下のようになります。
※カテゴリー4も5泊目が無料対象です。
カテゴリー4の場合は必要なSptが多いためやはり、不足Sptが多くなります。
カテゴリー3の時と同様に不足分を購入するとした場合、
不足分 Spt | 購入可能Spt単位 | 購入可能Spt 単価 | 実支払い |
16,000 Spt | 500 Spt | 1,925円 | 61,600円 |
この場合、61,600円支払うと不足分の16,000 Sptを補え、合計ポイントでカテゴリー4のSPGホテルに5泊できます。
前提にもとづき、ニューヨークのカテゴリー4に5泊する場合の現金予約金額は165,000円です。
不足ポイントを購入する場合に必要なキャッシュは61,600円。
つまり、原資の24,000 Sptで補う金額は103,400円という計算になります。
現金予約金額 | 現金支払い分 | 原資Sptで賄う金額 |
165,000円 | 61,600円 | 103,400円 |
つまり、約103,400円分はクレジットカード決済で貯めたSptで補い、約616,000円の現金で不足分の16,000 Sptを購入するという形になります。
上記をもとにSpt単価を算出すると以下のようになります。
Sptで補う金額 | 支払に使うSpt | Spt単価 |
103,400円 | 24,000 Spt | 約4.3円 |
この場合の1 Sptの価値は、約4.3円となります。
【キャッシュ&ポイントの場合】
カテゴリー4の一泊に必要なキャッシュ&ポイントは、以下の通り5,000 Spt + 75 USDです。
5泊あたりに必要なキャッシュ&ポイント算出します。
カテゴリー4のキャッシュ&ポイントでは、ポイントも1,000 Spt不足してしまいます。
前項同様に、不足Sptを購入すると以下のようになります。
不足分 Spt | 購入可能Spt単位 | 購入可能Spt 単価 | 実支払い |
1,000 | 500 | 1,925円 | 3,850円 |
このシミュレーション上でのカテゴリー4のキャッシュ&ポイントでは、原資Spt 24,000 + キャッシュ 41,250円 + 不足Spt購入分 3,850円が必要となります。
すなわち、24,000 Spt + 45,100円という事です。
前提にもとづき、ニューヨークのカテゴリー4に5泊する場合の現金予約金額は165,000円です。
現金で支払う補う金額は上記の通り45,100円です。
つまり、原資の24,000 Sptで賄う金額は119,900円となります。
現金予約金額 | 現金支払い分 | 原資Sptで賄う金額 |
165,000円 | 45,100円 | 119,900円 |
要するに、
約119,900円分はクレジットカード決済で貯めたSptで補い、
約45,100円を現金で払う
という形になります。
上記をもとにSpt単価を算出すると以下のようになります。
Sptで補う金額 | 支払に使うSpt | Spt単価 |
119,900円 | 24,000 Spt | 約4.9円 |
この場合の1 Sptの価値は、約4.9円ということになります。
【SPG カテゴリー4 まとめ】
カテゴリー4に関しても、無料宿泊特典で全てを賄うにしてもキャッシュ&ポイントを利用するにしても、どちらにせよ追加キャッシュが必要になります。
また、どちらも『足りないポイントを購入する』必要があります。
カテゴリー4も、Spt単価はキャッシュ&ポイントのほうがいいですね。
また、無料宿泊のためにポイントを購入するより、キャッシュ&ポイントのほうが現金の持ち出しが少ないです。
この前提のもとでは、カテゴリー4はキャッシュ&ポイントのほうがお得感が強いですね。
カテゴリー2~4 シミュレーション比較表&評価
これまでにシミュレーションしてきたカテゴリー2~4を、以下に比較評価します。
上記比較表をもとに、『Spt単価』と『追加キャッシュ』という切り口で評価をしていきます。
【Spt単価】
全てのシミュレーションにおいて、1 Spt = 3.5円以上になることがわかりました。
SPGアメックスでの決済では100円 = 1 Sptですので、このシミュレーションでのSPGアメックスの還元率は3.6%~5.2%になります。
非常に高還元という事が言えます。
特筆すべきは、キャッシュ&ポイントの方がSpt単価が高いということです。
追加キャッシュを支払う必要はありますが、Spt単価のみを考えるとキャッシュ&ポイントを選択する方がよさそうです。
カテゴリー2のキャッシュ&ポイントが、1番Spt単価が高いというのには驚きました。
たまたまですかね。
注)無料宿泊特典とキャッシュ&ポイントでのゴールド会員への待遇は、少し異なるみたいなので吟味してからどちらを選択するか選んだ方がよさそうですね。
Starwood Hotels & Resorts
【追加キャッシュ】
追加キャッシュはご覧の通り、カテゴリーが上がるほど多くなります。
当たり前か。
もっとも高いカテゴリー4の無料宿泊特典で、61,600円の持ち出しとなります。
今回のシミュレーションの条件下では、カテゴリー4でも無料宿泊特典のためにポイントを購入するより、キャッシュ&ポイントで足りないポイントを購入する方がよさそうです。
【総評】
今回のシミュレーションにおいて、24,000 Sptで、どの程度のホテルにどういう条件で滞在出来るかがわかりました。
Pablo的には、Spt単価・追加キャッシュを考慮して"カテゴリー4 のキャッシュ&ポイント"を選ぶと思います。
持ち出し現金を少なく(できれば0にしたい)という人はカバーできる範囲で考えればいいですし、追加キャッシュがあっても効率を重視したいという人はキャッシュ&ポイントも十二分に選択肢に入ると思います。
まとめ
今回のシミュレーションのポイントは以下の通りです。
●基本的にSpt単価はカテゴリーが高い方が良い
●全体的にキャッシュ&ポイントの方がSpt単価が良い
●持ち出しは最高で61,600円
このシミュレーションは、当然、SPG アメックスの決済で年間に貯められるポイント数、滞在する地域の物価、為替変動によってその数値も変化します。
シミュレーションすると具体的なイメージが湧きますよね。
泊まりたいホテルに、どれぐらいのSptを貯めれば、無料もしくは格安で泊まれるかが分かると目標が立てやすくなります。
シミュレーションをもとに、具体的な目標を決めて貯めるのもいいかもしれませんね。
こちらの記事では、マリオットリワードでの場合もシミュレーションしています。
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また、こちらの記事ではSPG・マリオットの結果を総合的に比較・評価しています。
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