マイルにはさまざまな使い道があります。
自分や、自分の奧さんお子さんに使うケースが多いでしょう。
かくいうPabloもこれまで、マイルは自分の旅行のために使ってきました。
陸マイラーになって、保有マイル・獲得見込マイルに余裕が出てきました。
そこで、かねてからの目標にトライしてみました。
それが、「父と母をビジネスクラスで海外に連れていく」です。
このたび、早くもその目標が実現できる運びとなりました。
その模様を紹介します。
それでは、行ってみましょう。
※以降は文調を変えています。その方が書きやすかったもので。あしからず。
きっかけ
人は誰しも年齢を重ねる。
私自身、学生時代から中身こそ変わっていないつもりだったが、気づけば30代半ば。
いいおっさんだ。
今年、父が70歳になった。
70歳。
にわかには信じられなかった。
当然のように、毎年1歳ずつ年を重ねるため、急に70歳になったわけではない。
しかし、70歳というその言葉の重み、その年齢の重みを感じた。
もう、じいちゃんだ。
息子の私がおっさんになっているのだから、父がじいちゃんになるわけだ。
最新の日本人男性の平均寿命は約80歳と言われている。
一般的な寿命まで父はあと10年しかない。
母も65歳になり、一般的な寿命まであと20年しかない。
私は、父に何かを返せただろうか?
私は、母に何かを返せただろうか?
恥ずかしながら、何も返せていない。
社会に出た以降、離れて暮らしていたから。
いや、それも言い訳だろう。
たとえ近くに住んでいたとしても、何もできていなかったに違いない。
無償の愛を受けるだけ受けて、何一つ返せてはいない。
私に何ができるのだろうか。
何を返すことができるだろうか。
私が父と母に返せるもの
父は真面目だ。
父には趣味というものがほぼない。
「遊ぶ」ということが頭にない。
酒は飲まない。
ギャンブルもしない。
タバコは少し吸う。
私が小さいころ、父が遅く帰ってきたのを見たことがない。
リタイア後は、畑で野菜を作っている。
母は豪快だ。
働きながら、3人の息子を育てあげた肝っ玉かあちゃん。
バイタリティーにあふれている。
趣味も多く、遊ぶことも大好きだ。
リタイア後、仕事・子育てからも解放されて、今まで我慢していた事を次々に始めた。
父をおいて、年に1回は友達と海外旅行に行く。
父はそんな母の事が大好きで、母も父の事が大好きだ。
父と母は今、幸せな老後を過ごしている。
何不自由なく暮らしている。
そんな両親の共通の楽しみの1つが夫婦旅行。
父が車を運転し、道の駅を回るのが好きだそうだ。
正直、両親の方が私よりも金銭的余裕はある。
お金で買えるものは、おそらく両親が私にお金を出させてくれないだろう。
私が両親に返せるものは何か。
それは、
「一緒に過ごす時間」
「時間や体験を共有すること」
そうだ、海外旅行に連れて行こう。
父と母の海外経験
父は、ほとんど海外渡航経験がない。
30年前に仕事で一度だけLAに行ったことがあるそうだが、個人旅行ではゼロ。
母は前述のとおり、仕事をリタイアした後、急に海外旅行に目覚め、今では年に1度海外旅行に行く事が恒例になっている。(父とではなく、友達と行っている…)
しかし、いわゆるパックツアーを利用しているため、個人手配旅行の経験はなし。
この先、おそらく父と母が2人で海外旅行に行く事はないだろう。
ただし、海外になれた人間と一緒というのであれば話は別。
見つけた。私にできること。
これこそ、私が両親のためにできること。
問題は海外旅行の出費
「父と母を海外に連れていく」と言っては見たものの、問題は出費。
「連れていく」という限り、両親にお金を出させるわけにはいかない。
妻を置いていくことも出来ないので、合計大人4人分。
また、父は足が不自由なため、両親はビジネスクラスに乗せたい。
LCCを含むさまざまな手段で検討したが、やはり出費が大きすぎる。
そもそも、そんな余裕があれば、とっくに恩返しはできているはず。
そんなとき、思い出したのがマイル。
ちょうど陸マイル活動に興味を持ちだした最中のこと。
出した結論は、
「マイルで両親をビジネスに乗せて海外旅行に連れて行こう」
ANAマイルで両親を海外に
ANAマイルの特典は、2親等以内の家族にも利用する事ができる。
当然、父と母は二親等以内だ。
【ANAの定義する二親等】
<出典>ANA
これを利用するのが最適の手段。
日系の航空会社で、かつビジネスクラス。
両親にとってはこの上ない選択肢。
これしかない。
決めた。
ANA特典航空券で両親を海外旅行に連れていく。
原資となるANAマイル
ANA特典航空券で両親をビジネスクラスで海外旅行に連れていくためには、その原資となるマイルが必要だ。
過去数年は年に1度、妻と海外旅行に行くのが定番になっている。
その原資もやはりANAマイルなのだが、これまでは私の海外出張で得られるマイルにてカバーしていた。
わがままながら、親孝行はしたいが年に1度の海外旅行をあきらめたくもない。
もっとマイルがあれば、どちらも叶える事ができる。
そこで有効なのが、陸マイル活動だった。
前述したように、父は足が不自由なためビジネスクラスを利用してもそれほど遠くへは行けない。
そういった理由から近隣のアジアの国に行き先を絞ると120,000マイル程度あれば、その費用を賄える。
私たち夫婦が、毎年行く海外旅行も110,000マイル程度あれば事足りる。
私たち夫婦の旅行は、予定の調整等もあり毎年3月頃に発券している。
つまり、現時点のマイル数と来年の自分たち夫婦の旅行に必要なマイル数の合計230,000マイルを3月頃までに貯める事が計算上出来れば、問題ない。
8月時点での保有マイル数 | 133,088 |
2018年3月の発券時までにソラチカルートで貯められる想定マイル数
毎月ソラチカルートで18,000マイル貯められるとして、3月までで合計126,000マイル貯めることができる。
(出張は不定期かつ、必ずANAを利用できるとは限らないため出張で得られるマイルは計算外)
つまり、合計約260,000マイルを計算上貯められることになる。
いける!
すぐにでも両親を海外に連れていくための予約をする事が出来る。
ANA特典航空券の予約・発券
2017年8月某日
ついに、予約・発券が完了。
行き先は香港。
旅程は2018年1月某日。
両親はビジネスクラス。
私たち夫婦はエコノミークラス。
【使用マイル数】
結果ローシーズンの旅程となったため、上記のマイル数でおさまった。
念願が一つ叶った。
あとは楽しむだけだ。
おわりに
社会に出てから自分が生きる事に精一杯だった。
結婚をし、自分の家庭を守ることに必死だった。
ようやく余裕が生まれて、ふと立ち止まったときに両親は老いていた。
その背中は小さくなっていた。
この先も私にできる事は多くはないかもしれない。
どれだけの愛を返せるだろうか。
マイルはまるで宝箱だ。
マイルが与えてくれるものはただの旅行ではなく、両親とのかけがえのない時間。
両親への想い。
両親に香港で、感謝を伝えよう。
照れくさいけど。
マイルは、こんな使い方だってできる。
こんな事が出来るのも、マイルがあればこそ。
陸マイルに感謝。