ANA プレミアムメンバー、特にプラチナメンバー以上(SFC・プラチナ・ダイヤモンド)になって受けられる特典の中で、エコノミークラス出張族であるPabloが最も重宝していたものが、プレミアムエコノミークラスの座席への無料アップグレードでした。
このプレミアムエコノミークラスへの無料アップグレードという特典は、ANAにはあってJALにはない素晴らしい特典でした。
この素晴らしい特典を最大限享受すべく、これまで24時間前チェックイン時にプレミアムエコノミークラスを押さえてしまう方法などを実践し、記事にしてきました。
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しかしながら、特典・ルールというものは、いつかは変更になるもの。
特に、競合のJALが実施していないのであればなおさらその可能性は高まるものです。
ついに、ANAのプレミアムエコノミークラスへの無料アップグレードという特典が変更になります。
というわけで、この記事では、ANAプレミアムメンバーのプレミアムエコノミークラスへの無料座席変更特典のルール変更内容について紹介します。
ANA SFC 上級会員のプレミアムエコノミークラスアップグレード改悪・変更後のルール詳細
では、さっそくANAプレミアムエコノミークラスへのアップグレードの変更後のルールについて紹介します。
分かりやすいように、現ルールと比較しました。
簡単に言えば、
エコノミークラスを予約しているSFC会員・プラチナ会員・ダイアモンド会員は、出発24時間以内にプレミアムエコノミークラスに空席がある場合に限り、無料で、プレミアムエコノミークラスの座席を選択することができる。
対象の予約クラスでエコノミークラスを予約しているAMC会員・ブロンズ会員・SFC会員・プラチナ会員・ダイアモンド会員は、プレミアムエコノミークラスに空席がある場合に限り、マイルやUGPを使用して、プレミアムエコノミークラスへのアップグレードを申請することができる。アップグレードが認められれば、プラミアムエコノミークラスへアップグレードすることができる。
つまり、上表の適用期間を除いて、新旧ルールの大きな違いは以下の3点です。
- アップグレード対象者
- アップグレード対象予約クラス
- 必要マイル数/UGP数
それぞれについて簡単に説明してまいります。
ANAプレエコアップグレードルール 新旧の違い ①アップグレード対象者
上表の通り、現ルールではエコノミークラスからプレミアムエコノミークラスへのアップグレード(座席指定)は、ANAプレミアムメンバーの中でも、SFC会員・プラチナ会員・ダイアモンド会員の特権でした。
プレエコへの無料アップグレードの権利が欲しくて、ステータス修行をした方もいらっしゃるくらいでしょう。
新ルールでは、この対象者が大きく変わります。
AMC(ANA Mileage Club)会員であれば上級会員であろうと普通の会員であろうと、全ての人にプレミアムエコノミークラスへのアップグレードの権利が与えられます。
もちろん、ビジネスクラスへのアップグレード等と同様に、会員ステータスによって優先順位は違うことが予想できますが。
要するに、一部のプレミアム会員の特権であったプレミアムエコノミーアップグレードは、その門戸が大きく広がり、AMC会員であれば誰でも権利を持てることになります。
ブロンズ・AMC通常会員にとっては、いい変更かもしれません。
ANAプレエコアップグレードルール 新旧の違い ②対象予約クラス
何気に厄介なのが対象予約クラスの変更かと。
予約クラスとは、エコノミークラス・ビジネスクラスのクラスわけではなく、エコノミークラスの中でも様々な指標での予約クラス分けがあり、それを指します。
詳しくは、以下の記事で紹介しています。
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現ルールでは、全てのエコノミーの予約クラスが対象でした。
エコノミー特典航空券でも、最安のL/K(30%加算)でもプレミアムエコノミークラスへの変更の対象でした。
それが新ルールでは、予約クラスが限定されます。
旅程開始エリア | エコノミークラス→プレミアムエコノミー |
日本地区旅程開始/日本地区以外の旅程開始 | Y/B/M/U/H/Q/V |
50%加算の予約クラス"V"までがエコノミークラスからプレミアムエコノミークラスへのアップグレードの対象になります。
ちなみ、ANAのウェブサイト上の最安運賃でよく見かける予約クラス"S"は対象外です。
なお、ダイアモンド会員は対象の予約クラス以外でも2倍のアップグレードポイントを使用してアップグレードすることができます。
ちなみに、プレミアムエコノミークラスも特典予約をできるようになったことも受けて、特典エコノミーはアップグレードの対象外です。
ANAプレエコアップグレードルール 新旧の違い ③必要マイル数/UGP数
最後に、最も大きな新旧ルールの違いであるマイル数/UG数についてです。
これまで上級会員向けの「特典」とされてきたのは、プレミアムエコノミークラスへのアップグレードが無料だったからです。
残念ながら、2020年4月からはエコノミークラスからプレミアムエコノミークラスへのアップグレードにマイルやUGPが必要になります。
まずは、アップグレードに必要マイル数についてです。
必要マイル数は、その区間の基本マイル数によって増減します。
最大で20,000マイルものマイル数が必要になります・・・
結構、多いですねー。
次に、エコノミークラスからプレミアムエコノミークラスにアップグレードする場合に必要なUGP数です。
こちらは、路線ごとにUGP数が定められています。
UGPの場合は、最大でも5 UGPです。
3つの大きな変更点を見るとわかるように、2020年4月からは、従来のエコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレード申請の方法と同様の方法で、プレミアムエコノミークラスへのアップグレード申請を行う必要があるという事です。
アップグレードポイントによる、ビジネスクラスへのアップグレードは以下の記事で紹介しています。
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2020年4月以降のルール変更後のプレミアムエコノミーへのアップグレードの詳細は以下の記事をご参照ください。
www.ana.co.jp
ANA SFC プレミアムメンバーのプレエコへの無料座席変更特典のルール変更スケジュール
続いて、プレミアムエコノミーへの無料座席変更特典のルール変更のスケジュールについて説明します。
前掲の比較表の「期間」を見ると、2019年10月~2020年3月までの約半年間に空白があるのがわかります。
ANAプレミアムエコノミーアップグレードに関するルール変更までのスケジュールは以下の通りです。
スケジュールは大きく3つの期間に分けられます。
- 現ルールの適用期間
- ルール変更のための緩衝期間
- 変更ルール適用期間
現ルールから変更ルールの間にいわゆる「緩衝期間」が設けられています。
急なルール変更は、いつでも「文句」ができるものです。
ルール変更をソフトランディングするために、この「緩衝期間」を挟んだものと考えられます。
2019年10月~2020年3月までのルール変更前の緩衝期間「プレミアムエコノミーへの無料アップグレード予約キャンペーン」
現ルールと変更後ルール適用期間の間の2019年10月~2020年3月までは、ルール変更の緩衝期間として、「プレミアムエコノミーへの無料アップグレード予約キャンペーン」が実施されます。
キャンペーン概要と、現ルール・変更後ルールとの比較表がこちらです。
キャンペーン期間は前述の通り、2019年10月~2020年3月までの半年間です。この期間の搭乗が対象になります。
対象者は現ルールと同様に、SFC会員・プラチナ会員・ダイアモンド会員に限定されます。
また、全てのエコノミークラスが対象です。
ただし、以下のような注意書きがあります。
国際線特典航空券とアップグレード特典の併用はできません。
おそらくプレミアムエコノミークラスをマイルで特典航空券予約できる期間になっているため、国際線特典エコノミーは対象外になっています。
そして何より、キャンペーンのタイトルの通り無料です!!
無料アップグレードの予約方法の詳細はまだ発表されていませんが、ANAウェブサイトと各プレミアムメンバーデスクでできるようです。
詳細が発表次第、追記します。
プレミアムエコノミーへの無料アップグレード予約キャンペーンの詳細は以下をご参照ください。
www.ana.co.jp
まとめ
●プレミアムメンバーのプレミアムエコノミーへの無料アップグレード特典は2019年9月末終了
●2020年4月から新ルール適用
●新ルールは、マイルやUGPを使ってのアップグレード申請方式
●新ルールまでの緩衝期間として、2019年10月~2020年3月までの半年間、事前予約制の「プレミアムエコノミーへの無料アップグレード予約キャンペーン」が実施される
Pabloにとっては、かなり痛手です。
ただ、ルールというのは変わっていくものですので変化は受け入れなければなりません。
少なくとも、緩衝期間を含む2020年3月末まではプレミアムエコノミークラスに無料でアップグレードする権利は残されていますので、最大限しゃぶり尽くしますw
2020年3月以降は、上級会員以外にも門戸が広がりますので、そういった意味ではいい制度変更かもしれませんね。