飛行機のマイルって最近よく聞くけど、そもそも何?
ANAマイルって何?
そういう人は意外と多いんじゃないかと思います。
Pabloのように旅が好きでマイルを意識して貯めている人からすると当たり前のワードとなりつつありますが、旅行をたまにしかしないという人にとっては当り前ではありません。
今さら聞けない、そういったワードやマイルの仕組み・マイル特典などをこの記事で紐解いていこうと思います。
ANA マイルを貯める前に、まずは、基本を押さえることが大切ですからね。
そもそも"ANAマイル"って何?
そもそもの”マイル"という言葉の意味
飛行機に乗る人が、"マイル"貯めたいとか、"○マイル"獲得したとかそういう話をよく聞きませんか?
そもそものマイルの意味は皆さんご存じのとおり、"長さの単位"です。
1マイル = 約1.6 km です。
競馬好きな人は耳馴染みがあるのではないでしょうか?
1,600 mの距離で争われるレースを、マイルレースと言ったりしますね。
現在、世界的に多数の国や地域がメートル法を用いています。
日本もその1つですので、普段"マイル"という言葉を耳にする機会は少ないかと思います。
マイルは、ヤード・ポンド法における長さの単位の一つです。
詳細はWikipediaに任せます。
マイル - Wikipedia
現在、国単位でヤード・ポンド法を採用している国や地域は非常に少ないですが、アメリカがその一つです。
アメリカ人にkmで距離を伝えようとしても、ピンときません(実体験談)。
私たち日本人が、ヤードとかフィートで長さを言われてもピンとこないのと同様です。
つまり、マイルという言葉は、ヤード・ポンド法をの長さの単位の1つという事です。
航空会社で用いられる"マイル"という言葉
さて、次に航空会社が使用する"マイル"の意味です。
もともとは、前項と同様に航空会社においても、長さや距離を表す単位です。
飛行機に乗ると機長の挨拶が放送されますよね。
その際に、「当機は上空3万3,000フィートの高さで順調に飛行しております」とかって聞いたことありませんか?
航空会社が長さや距離をあらわす際に採用しているのが、このヤード・ポンド法なのです。
航空会社は当然、飛行距離を表す際もヤード・ポンド法を用います。
つまり、航空会社が飛行距離を表す際に、用いているのが"マイル"という単位なのです。
例えば、東京 - ニューヨーク間の距離は約6,700マイル、
東京 - パリ間の距離は約6,200マイルです。
これは、基本的に全世界の航空会社で用いられ、各空港間の定められているマイル数(距離)も基本的には同じです。
じゃあ、飛行機に乗る人たちが使う"マイル"ってどういう意味?
ここまでで、"マイル"という言葉が"距離の単位"という事が分かりました。
では、飛行機好きや旅行好き人たちが言う"マイル"という言葉の意味についてこれから説明します。
航空会社には、それぞれ以下のようなポイントプログラムというのが存在します。
ANA: ANAマイレージクラブ
JAL: JALマイレージバンク
Air France: フライング・ブルー
これらは、いわゆるロイヤルカスタマープログラムと言われるものです。
ロイヤルカスタマープログラムとは、「顧客の囲い込み」戦略の一つです。
コンビニでいえば、セブンイレブンはNanaco、ローソンでいえばPontaというように、独自のポイントプログラム(ロイヤルカスタマープログラム)を有しています。
「Nanacoのポイントを貯めているから、コンビニを利用する際はセブンイレブンで」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
提供する製品や価格にそこまで差はありません。差を出しづらいと言った方がいいかもしれません。そのため、ユーザーに他の基準軸で判断してもらうべく、ポイントプログラムを実施するのです。
航空会社もそれは同じです。
同じ出発地から同じ目的地まで行くにあたって、ユーザーには幾通りもの選択肢があります。
直行便だけでも幾通りあり、経由便を合わせるとすさまじい数になります。
例えば、Sky Scannerで7/1羽田発7/8ニューヨーク現地発の往復航空券を調べると、その数、なんと。
493件もありました!
航空券を選ぶ際の基準は千差万別です。
価格、飛行時間、経由空港、航空会社等々・・・
継続的に、自社の便を使ってもらうためには価格・サービス等の基本的なものとは別に、ユーザーへのベネフィットを提供する必要があります。なぜなら、価格・サービスともに提供できる限界があるからです。
それ以外の価値として提供できるのが、ロイヤルカスタマープログラムです。いわゆる、ポイントプログラムですね。
航空会社各社も継続的に自社の提供するサービスを利用してもらうために、こぞってロイヤルカスタマープログラムを導入しています。
それが、マイレージプログラムと呼ばれるものです。
マイレージプログラムとは、そもそもは、利用する飛行機での飛行距離をもとにポイントを付与するというポイントプログラムです。
飛行距離をもとにしたポイントという事で、"マイル"という単位で表現しているのです。
つまり、飛行機好きや旅好きの人の間で語られる"マイル"は、ポイントプログラムの"ポイント単位"という事です。
ANAマイルを貯めて何が得なの?どんなメリットがあるの?何と交換できるの?
この、ポイントプログラムのポイントである"マイル"を貯めて、それを使用することで様々なサービスを受ける事が出来ます。
ANA マイレージクラブでの使用方法で、具体的に見ていきましょう。
ANA マイレージクラブでのANA マイル使用方法はざっと以下の通りです。
- 特典航空券
- 電子クーポン
- 座席クラスアップグレード
- その他、現金のような使い道
ANAマイルの使い道 その1.特典航空券
最も有名なのが、この特典航空券です。
貯めたANA マイルを指定航空券と交換することができます。
つまり、ANA マイルを貯めれば無料で航空券を手に入れる事もできるのです。
※国際線の場合は諸費用がかかります。
マイルで取得する航空券の事を"特典航空券"と呼びます。
ANAマイレージクラブの特典航空券には、大きく2種類あります。
- 国内特典航空券
- 海外特典航空券
言葉の通りですが、それぞれ簡単に紹介します。
国内線特典航空券
その名の通り、貯めたANAマイルで国内線の航空券と交換できます。
必要ANAマイル数は、飛行距離にて定められた「区間基本マイレージ」と、予約の日程、また予約クラスによって変わります。
飛行距離
東京発とした場合、北海道や沖縄は必要マイル数が多くなります。
逆に、大阪行き等の短距離路線では必要マイル数が少なくなります。
日程
国民の大多数が移動するという日程、例えば、年末年始やお盆の時期ほど必要マイル数が多くなり、
ほとんどの人が仕事をしている普通の平日は必要マイル数が比較的少ないです。
予約クラス
プレミアムクラスほど、必要マイル数が多くなり、エコノミーは比較的少ないです。
上記3点を掛け合わせ、概ね必要マイル数が定められています。
必要マイル数の詳細はこちらをご覧ください。
www.ana.co.jp
国際線特典航空券
こちらも国内線と同様、国際線の航空券と交換できます。
やはり同様に必要マイル数は、飛行距離にて定められた「区間基本マイレージ」と、予約の日程、座席のクラスによって変わります。
区間基本マイレージ
国内線と同様
予約日程
日本発着便を予約する際は、日本の一般的な繁忙期・閑散期に準じます。
座席のクラス
ファーストクラスが最も必要ポイントが高く、エコノミーが最も必要ポイントが少ないです。
こちらも、上記3点を掛け合わせて必要マイル数が定められています。
国際線航空券は、「ANA国際線特典航空券」と「提携航空会社特典航空券」に分かれます。
ANA国際選特典航空券
基本的にANAの運航する便の国際線特典航空券です。
提携航空会社特典航空券
ANAが提携する航空会社が運航する便の国際線航空券です。
ANAが提携する航空会社とは、基本的にスターアライアンス加盟の航空会社を指します。
スターアライアンスとは、航空連合の一つです。
航空連合とは各航空会社が自社のサービス網を拡充するために、世界の航空会社と手を結んだ集合体の事です。
例えば、ANAは日本の航空会社のため日本発着の便は充実していますが、その先の目的地へ飛行機を飛ばすことは経費・リソース面を考えると困難です。その先の航路を他の航空会社と提携することで確保し、自社の顧客拡大や顧客満足度向上を図ります。
大きな航空連合は世界中に3つあります。
- スターアライアンス(ANA加盟)
- ワンワールド(JAL加盟)
- スカイチーム(日本の航空会社は加盟なし)
ごく稀に、どこの航空連合にも加盟していない航空会社がありますが、基本的にはどこかしらの航空連合に加盟しています。
提携先国際線航空券は、ANAの場合、先述のとおりスターアライアンス加盟航空会社とその他一部の航空会社の便の航空券とANAマイルとを交換できる特典の事です。
本提携先国際航空券で利用できる航空会社は以下をご参照ください。
www.ana.co.jp
※なお、国際線特典航空券には、マイルの他に燃油サーチャージや空港利用税等の諸税が別途必要になりますので、完全「無料」という訳ではありませんので、ご注意ください。(まぁ、それでも”格安”にはなりますが。)
ANAマイルの使い道 その2.電子クーポン"ANA SKY コイン"
次に、貯めたANAマイルは、「電子クーポン」に交換する事もできます。
電子クーポンとはつまり、航空会社のマイレージプログラム内で現金のように使えるポイントです。
それをANAでは、ANA SKYコインと言います。
貯めたマイルを一定のレートでANA SKYコインに交換し、それを現金のように使いANAの航空券の予約や「旅作」などのツアーの料金をそれで支払う事ができます。
つまり、マイルを仮想現金化して同サイト内で自由に使えるもの、それが電子クーポン"ANA SKY コイン"です。
"マイル"と"SKYコイン"の違いは以下の表で説明します。
そもそも、マイルで特典航空券を取得する際、さまざまな制限があります。
- 1便あたりの特典航空券用の座席数は限られている。
- 特定の繁忙期には、マイルによる特典航空券のための席の設定がない。
なぜこう言った制限をするかというと、航空会社にとって最も優先すべきは「現金を支払って利用してくれる顧客」だからです。
これは当り前の話ですよね。
貯めたマイルで搭乗する顧客が多すぎて、通常の「現金を支払って利用してくれる顧客」が利用できないようになってしまうと本末転倒です。
特典はあくまでも、特典でしかありません。正規料金を支払ってもらってこそ航空会社は成り立ちます。
たまに、「マイルで特典航空券が全然予約できないじゃないか!」という人がいますが、これをよく考えて欲しいですね。
正規料金を払って利用する顧客がいるから航空会社が成り立ち、航空会社が成り立っているからこそ私たちは特典を享受できるのです。
少し話がそれてしまいましたね。
要は、マイルで特典航空券を予約するには、大きな制限が伴うのです。
この点、電子クーポンであるANA SKYコインにはその制限がありません。
ANA SKYコインの利用は、つまり、現金で支払って予約する場合とほぼ同じ扱いになります。
現金と同様ですから、SKYコインで支払った航空券はその飛行距離のマイルも、現金を支払った際と同様に付与されます。
例えば、希望の日程でマイルによって特典航空券が予約できない場合、ANA SKY コインに交換して制限をかいくぐり、予約する事も可能です。
また、ANA SKYコインは現金と同じ扱いですので、先述の通り「旅作」というANAのパッケージツアーの支払いにも利用できます。
ANA SKYコインの詳細はこちらをご確認ください。
www.ana.co.jp
また、マイルからのANA SKYコインへの交換レートはこちらをご参照ください。
www.ana.co.jp
「じゃあ貯めたANAマイルを全部SKYコインに交換すればいいじゃん」と思った人もいるかもしれません。
それはそれで、違います。
"マイル"と"SKYコイン"にはそれぞれ、一長一短があります。
マイルを特典航空券に変更した方が、1マイルあたりの単価が高くなることが一般的に多いです。
せっかく貯めたマイルは最大の価値で交換したいですよね?
SKYコインに交換すると最大でも、1マイル=1.7 SKYコイン=1.7円にしかなりません。
一方、マイルで特典航空券を取得した際、1マイルが最大で20円相当にもなる場合があります。
SKYコインで購入した航空券はマイルが付与されるので、厳密に比較する事はできませんが、これだけみると圧倒的にマイルで特典航空券を予約した方が得です。
しかし、マイルで希望日に予約できなければ、マイルの持ち腐れです。マイルには有効期限もありますので、その際はフレキシビリティーのあるSKYコインに交換して利用する方がいいかもしれません。
その時の状況に合わせて使い分けていく必要があります。
ANAマイルの使い道 その3.予約座席のアップグレード
これも、その名の通りです。
予約した指定クラスのアップグレードを、ANAマイルを使うことで出来ます。
国内線のアップグレード
ANAマイルでのアップグレードはないようです。
国際線のアップグレード
エコノミークラス→ビジネスクラス
ビジネスクラス→ファーストクラス
国際線は、"1クラス"アップグレードする事ができます。
エコノミークラスからファーストクラスのようなアップグレードはできません。
また、アップグレードは対象予約クラスが定められています。
この場合の予約クラスというのはエコノミーとかビジネス等のクラスではなく、チケット種別と呼ばれるもので、エコノミークラス中だけでも多くの種別があります。基本的に"格安航空券"と言われるものは、この対象に含まれませんのでご注意ください。
アップグレードのご利用条件、必要マイル数等は以下をご確認ください。
【ANA国際線アップグレード】
www.ana.co.jp
【スターアライアンスアップグレード】
www.ana.co.jp
ANAマイルの使い道 その他
貯めたANAマイルで、買い物をしたり、ホテル予約の代金にしたり、レンタカーを借りられたりと非常に多岐にわたって使えるようになっています。
航空会社側も、マイルの使い勝手を良くすることでマイルを貯める意味を最大化し、自社の飛行機に乗ってもらおうと努力している証ですね。
まぁ、Pabloとしては、特典航空券かスカイコインの2択という感じですが。
ANAマイルを貯める方法
ANAマイルの貯め方は大きく、3種類あります。
- 実際に飛行機に乗って貯める
- 航空会社の発行するクレジットカード決済によって貯める
- 他のポイントプログラムのポイントをマイルに交換する
それぞれ簡単に紹介します。
ANAマイルの貯め方 その1 実際に飛行機に乗って貯める
本来の貯め方、実施にその航空会社の飛行機に乗って貯めるという事です。
先述したように、飛行機に乗るとマイルを貯める事ができます。
出発地から目的地までの距離、予約クラスによって得られるマイル数は異なります。
簡単に言ってしまえば、同じ出発&目的地であれば、高いチケットほど得られるマイル数は多くなります。
同じエコノミークラスの中でも、チケット種別と呼ばれるものは多数あります。
ANAの場合、国際線エコノミークラスの中でも積算率が、区間基本マイルの30%~100%と非常に幅が広いです。
詳細はこちらをご確認下さい。
【国内線】
www.ana.co.jp
【国際線】
www.ana.co.jp
ちなみに、Pablo自身が2017年1年間で飛行機に乗って貯めたマイルは以下の記事で紹介しています。
www.pablomile.com
ANAマイルの貯め方 その2 航空会社の発行するクレジットカード決済によって貯める
こちらの貯め方も何となく知っている人は多いのではないでしょうか?
航空会社が発行するクレジットカードで決済するとその金額に応じて、マイルが付与されるというものです。
ANAであれば、ANAカード。JALであれば、JALカードですね。
クレジットカードの種類等により、還元率は異なります。
100円あたり1マイル還元されるカードがあれば、200円あたり1マイル還元のカードもあります。
この場合、飛行機に乗らなくても、マイルを貯める事ができます。
日々の生活費やお買物の決済を航空会社発行のカードで決済するだけです。
ただ、還元率は概ね1%程度です。
ANAカードの詳細はこちらをどうぞ。
www.ana.co.jp
ANAマイルの貯め方 その3 他のポイントプログラムのポイントをANAマイルに交換する
現在、ANAマイルの間口が非常に広がっており、他のポイントプログラムからANAマイルに交換する事ができます。
有名なところで言えば、TポイントもANAマイルに交換することができます。
これらポイントプログラムを効率よくつないで劇的にANAマイルを貯めようというのが、ポイントサイトとLINEソラチカルートを利用した陸マイル生活です。
それに関しては、別途詳しく書いておりますので、以下をご参照ください。
www.pablomile.com
まとめ
これまでで述べてきたように、マイルというものは、とても奥が深いんです。
実は、陸マイル生活を送っている人も全てを理解しているわけではないと思います。
Pabloもそうです。
まず、大枠を理解することから始まります。
基本中の基本であるマイルについて、知るべきことを知って、損がないようにしましょう。
ANAマイルを理解したら、こちらも参照して一通り把握することをおすすめします。
www.pablomile.com
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