ANAの上級会員の中でSFC・プラチナ以上になると、「エコノミークラスを予約していても空きがあればプレミアムエコノミーに無料で座席変更できる」特典はご存知の方も多いと思います。
ANA上級会員の特典についてはこちらの記事で紹介しております。
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現にPabloは、海外出張などでのエコノミークラス利用時に約9割の確率でプレミアムエコノミーを利用することができています。
これは、以下の記事で紹介しているフライト時間24時間前オンラインチェックインを徹底しているからです。
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しかし、必ずしもプレミアムエコノミーを選択することが良いとは限りません。
エコノミークラス予約時に利用できる可能性がある、プレミアムエコノミークラスより快適な「幻のシート」が存在します。
それが、”エコノミーフラット”シート。
エコノミークラスの3席・もしくは4席ブチ抜きシートのことです。
この記事では、プレミアムエコノミークラスと"エコノミーフラットシート"を比較するとともに、"エコノミーフラットシート"を実現するためのコツと注意点を紹介します。
- 先日の出来事~ANAプレミアムエコノミーとエコノミークラスの選択に迷った!~
- ANAプレミアムエコノミー vs エコノミーフラットシート比較
- "エコノミーフラット"シートを実現するために必要な条件
- Pablo的"エコノミーフラット"シートを確率を上げて実現する方法
- まとめ
先日の出来事~ANAプレミアムエコノミーとエコノミークラスの選択に迷った!~
2月下旬、私Pabloは海外出張先のシカゴから東京へ帰国する予定でした。
搭乗予定の便は、NH111便、ORD - HND。
予約している席はもちろん、エコノミークラス。
いつもと同じように、帰国便の出発24時間前に利用座席をプレミアムエコノミークラスにアップグレードすべく、オンラインチェックインを試みます。
オンラインチェックインの座席選択画面で、プレミアムエコノミーを選択する間際に指が止まります。
あれ?
プレミアムエコノミー、エコノミーともにガラガラだ。
その瞬間、何がベストかを考えます。
これは"エコノミーフラット"を狙えるかも!?
結果から言えば、見事”エコノミーフラット”を確保でき、フラットシートで爆睡しながら帰国することができました。
勝ったな pic.twitter.com/cELFuYHP6k
— Pablo@ANAプラチナ & Marriott Titanium (@Pablomile_) 2018年2月25日
長時間フライトの疲れが、プレミアムエコノミー利用時のそれよりかなり軽減されました。
そういった意味では、プレミアムエコノミーより"エコノミーフラットシート"の方が快適に空の旅を過ごせるとも言えます。
ということで、まず初めに、ANA プレミアムエコノミーと"エコノミーフラット"の座席、サービス等を比較してたいと思います。
ANAプレミアムエコノミー vs エコノミーフラットシート比較

上表は、ANAプレミアムエコノミークラスと"エコノミーフラット"シートを、「シート設備」・「サービス」という大きく2つの軸で比較しています。
<プレエコ vs エコ 比較>シート設備
[ANAプレミアムエコノミー vs エコノミーフラットシート シート設備比較]
上表項目内の、プレミアムエコノミーと"エコフラット"シートで違いのあるものだけをピックアップします。
〇シートピッチ
シートピッチは、フラットになろうがなるまいが変化するものではありません。
そのため、上位クラスのプレミアムエコノミーの方が10cm程広いです。
〇シート幅
これは、当然エコノミークラス利用での3席、もしくは4席ブチ抜きのフラットシートの方が広いです。
3席フラットのシート幅は(16.5インチ x 3席分)、4席フラットシートの場合は(16.5インチ x 4席分)として算出していますが、実際は席間に肘置きスペースがあるため、もう少し広いです。
〇レッグレスト
プレミアムエコノミークラスにはレッグレストがついていますが、エコノミークラスにはついていません。
レッグレストとは、以下の図の赤丸のやつです。
〇フルフラット
まず前提として、プレミアムエコノミークラスのシートのリクライニング機能では、フルフラットにすることはできません。
加えて、プレミアムエコノミークラスの座席はたとえ、どんなに空いていて隣3席に人がいなくてもフルフラットシートとして使うことはできません。
その原因となっているのが、テーブルが収納されている肘掛け部です。(下図赤〇)
これが上がらなけば、フルフラットにすることはできません。
そのため、どうあがいてもプレミアムエコノミークラスではフルフラットを実現することはできません。
一方のエコノミークラスも、当然、リクライニングではフルフラットにすることはできません。
が、隣3席もしくは隣2席に人がいないと下図赤〇の肘掛けを上げて、腰掛部をつなげることができます。
これこそ、"エコノミーフラット"シート!
ただ、3席 ver.だと席を繋げた全長が約125.7 cm + α(肘掛部)となっているため、一般的な成人男性では体を完全に伸ばすことはできないため、"△"としています。
<プレエコ vs エコ 比較>サービス
サービス面では、さすがにプレミアムエコノミーと"エコフラット"シートに隔たりがあります。
そりゃそうですよね。
普通に有償でチケットを購入するとそれなりに金額差があるプレミアムエコノミークラスとエコノミークラス。
差があって当然です。
ただ、そこまで大きな差でもないようにPabloは感じます。
〇機内食
これは、どちらも共通で、エコノミークラスの機内食です。
〇飲み物
飲み物は、さすがに差が出てしまいます。特にアルコール飲料。
まずはプレミアムエコノミー限定で出されるスパークリングワイン。
これはエコノミークラスを利用していては、飲むことができません。
上記に加えて、ビジネスクラスのアルコール飲料の一部(シャンパン、ワイン、日本酒、梅酒、焼酎)を飲むことができます。
お酒が好きな方は、これだけで、断然プレミアムエコノミー利用希望となるかもしれませんね。
〇間食
前述のように機内食自体はプレミアムエコノミー・エコノミーともに「エコノミー用機内食」です。
が、1回目の食事と2回目の食事の間に、プレミアムエコノミーを利用していると、軽食を頼むことができます。
軽食には路線別に2種類あり、「柚子香る鶏豚そばスープ(ヨーロッパ・バンコク・インド・シンガポール)」、もしくは「ミニうどん(北米・メキシコ・シドニー・クアラルンプール、ジャカルタ)」となります。
〇デザート
前述のプレミアムエコノミークラスとエコノミークラス共通の「エコノミー用機内食」にデザートは含まれています。
しかし、プレミアムエコノミー利用の場合は、それに加えてビジネスクラスのデザートを食べることができます。
詳細はこちらをご参照ください。
www.ana.co.jp
上記の通り、サービス面に関しては、当然ですが、"エコノミーフラットシート"よりプレミアムエコノミーの方がいいと言えます。
【比較まとめ】ANA プレミアムエコノミー vs エコノミーフラットシート
プレミアムエコノミーと"エコノミーフラット"シートの比較をまとめると以下のようになります。
とにかく楽に過ごしたい・寝たい人→"エコノミーフラット"シート
食事・飲み物含めて空の旅を堪能したい→プレミアムエコノミー
こう見るとお酒好きの方は、どれだけ空いていようがプレミアムエコノミー一択かもしれませんね。
Pabloのように海外出張の帰国便で、とにかく楽に過ごしたい・寝たい人には"エコノミーフラット"シートの方がいいと思います。
さて、プレミアムエコノミーと"エコノミーフラット"シートの違いはわかりました。
では、"エコノミーフラット"シートを実現するためには、どんな条件が必要なのでしょうか?
"エコノミーフラット"シートを実現するために必要な条件
”エコノミーフラット”シートを実現するために必要な条件は以下の2点です。
①エコノミークラスが空いている
②運
もう当たり前のことです。
まずは、エコノミークラスの空き状況が大きく左右します。
"エコノミーフラット"シートを実現するためには、自分の隣3席、もしくは隣2席が空席の必要があります。
通常時、それなりにエコノミークラスの予約が多いときは、まずその状況は生まれません。
つまり、エコノミークラスが空いていることが1つ目の大前提条件です。
そして、もう一つは「運」です。
「運かい!」
と突っ込まれた方もいると思いますが、はい、「運」です。
最終的には「運」に頼らざるを得ないのです。
「こんなに空いているのに、なんでここに座るの?」
っていう経験はありませんか?
そうなんです。どれだけ空席率が高くても、隣、もしくは2つ隣に誰かが座ってしまえば、その時点でゲームセットです。
そのため、「運」的要素も関わってきます。
ただ、運にだけ頼るのはリスクが高いです。
Pablo的「運」的要素をできる限り小さくして、"エコノミーフラット"シートを実現する方法を紹介します。
Pablo的"エコノミーフラット"シートを確率を上げて実現する方法
これから紹介するPablo的"エコノミーフラット"シートを実現する方法は、大前提として、「エコノミークラスの空席率が高い」という条件をクリアしている上でのものです。
実際に、Pablo自身が勝ち取った経験をもとに、"エコノミーフラット"シートの実現の確率を上げる方法を紹介します。
はじめに、下図の18~20列がプレミアムエコノミークラス、24列目以降がエコノミークラスです。
"エコノミーフラット"シートを実現するためには、当然エコノミークラスシートの必要がありますので、24列目以降の座席指定が必要になります。
Pabloが一切に利用した機材、ANA 111便 Boeing 777-300ERのエコノミー座席は左から"2-4-3"です。
①2列席・・・×(フルフラットになれない)
②4列席・・・〇
③3列席・・・〇
上記の通り、2列席はたとえ隣が空いていたとしても、フルフラットに寝ることは困難です。
そのため、指定座席としては除外します。
残ったのは②と③です。
この状況下でPablo的に"エコノミーフラット"シートの実現確率が高いと考えるのは、下図の緑枠で囲んだ4席(25D、25G、26D、26G)の4席です。
理由①:エコフラットを狙う可能性の高い乗客は、1人での利用者の可能性が高い
理由②:一定数、「窓側」好きの人がいる(A席、K席)
理由③:これから席を変更する人も、できる限り先客がいない列を狙うであろうこと
候補として26列H席狙うという選択肢もありますが、理由②からリスクも伴います。
あとは、①③を考慮すると紹介した4席がこの中では、"エコノミーフラット"シートを実現する確率が高いとPabloは思います。
ちなみに、なぜPabloが4席のうち、25のGを押さえているかというと、リスクヘッジのためです。
例えば、下図の紫枠25Dに人が来た場合、
CAさんに許可を取って、26Gもしくは26Fに逃げるためです。
(離陸後であれば席の移動をしてもいいと許可を事前にもらっていました。)
上記のようにあらゆる可能性を頭でシミュレーションをして、"エコノミーフラット"シートの確率を上げる努力をする必要があります。
それでも、最後はやはり「運」の要素は残されます。
まぁ、大げさですが「人事を尽くして天命を待つ」といったところです。
ちなみに、なぜ、24列を狙わないか。
答えは簡単です。
このバルクヘッド列は、フラットにすることができないからです!
それをどうやって事前に知るかというと、Seat Guruというサイトです。
Seat Guruというサイトについてはこちらの記事で紹介しています。
www.pablomile.com
Seat Guruにおいて、24列目の席は以下のように記述されています。
『トレイテーブルはアームレスト(肘置き)に収納されているため、アームレストは動かず、そのためシート幅も少し減っている』
「アームレストは動かず」です。
つまり、プレミアムエコノミーの際に紹介したテーブル収納付き固定肘置きがついている座席列であるということです。
これを事前に知っていないと、24列目を座席指定して搭乗した際に「フラットにならない!」という事態になります。
注意しましょう。特にバルクヘッド席はこういった落とし穴がありがちです。
Pablo式"エコノミーフラット"シート獲得のためのフローチャート
これまでに述べてきたように、"エコノミーフラット"シートの確保を試みる行為は、「運」の要素が含まれる以上、ある種の「ギャンブル」です。
その「賭け」に負けてしまったときの傷を出来るだけ小さくするための、Pablo的フローチャートを作りました。
【Pablo的フローチャート】
オンラインチェックインのタイミングと空港チェックインのタイミングでそれぞれ、"YES・NO"でそれぞれ取るべきアクションが変わってきます。
このフローチャートを使えば、大怪我の可能性(結果、"エコノミーフラット"も叶わず、プレエコも取れない)はかなり低くなるでしょう。
ポイントは、
〇エコノミークラスが空いているか
〇プレミアムエコノミークラスが空いているか
〇ポイントポイントで、状況を確認する
です。
"エコノミーフラット"シートを確保できた際の注意点
見事"エコノミーフラット"シートを確保できた際、通常のエコノミークラス・プレミアムエコノミークラス以上に注意しなければならないことがあります。
〇通路に足をはみ出さない
〇着席中(フラットで寝ている場合含む)は、シートベルト着用
〇CAさんの指示に従う
”エコノミーフラット”シートは、ある種、航空会社の好意で成り立っています。
本来であればエコノミークラスの1席分の料金しか払っていませんので、当然1席分の使用権利しかありません。
しかしながら周囲に空席があるということで、不問にしてくれています。
まず、このことを忘れてはいけません。
「当然」とばかりに傍若無人に振舞ってはいけません。
(それは、エコノミークラス・プレミアムエコノミークラス利用時も同様ですが)
必ず、周囲の他の他の乗客・CAさんに気を遣いましょう。
特別な使い方をさせてもらっているという自覚の元に、思う存分その好意に甘えちゃいましょう。
”エコノミーフラット”シートの確保には「運」も必要と述べましたが、利用にあたって上記のような注意を払える人にこそ、チャンスは巡ってくるのかもしれません。
まとめ
シート設備だけで言えば、"エコノミーフラット"シートはプレミアムエコノミークラスにも勝るものがある!
確保にはコツが必要!
利用時にはマナー良く細心の注意を払いましょう!
出張や旅行で疲れた帰りに、フルフラットで眠れるというのは、実にありがたいことです。
特にお酒がそんなに強くないPabloのような方には、おすすめです。
Pablo自身は国際線の"エコノミーフラット"シートの経験は、まだ3回しかありません。
ANAで2回、UAで1回です。
このようになかなか巡ってくるチャンスはありません。
巡ってきた"エコノミーフラット"シートのチャンスを高い確率で掴むための参考になれば嬉しいです。