ANAの上級会員であるプレミアムメンバーになると、さまざまな特典がもらえる事はこれまでに何度かお伝えしました。
www.pablomile.com
その特典の一つに、アップグレードポイントというものがあります。
あのアップグレードポイントは「使いづらい」と言われていますが、使い道がある人には非常に有用です。
しかも、ANAにはありますがJALにはありません。
せっかく付与されるアップグレードポイントですので、ビジネスクラスのアップグレード等の使い道で、上手に使いたいですよね。
この記事では、ANAアップグレードポイントの使い道の徹底解説と、ANAアップグレードポイントによるビジネスクラスへのアップグレード実践を紹介します。
それでは、行ってみましょう!
- ANAアップグレードポイントの徹底紹介!!
- PabloのUGP(アップグレードポイント)修行 2016
- 【実践!】ANA アップグレードポイントによる国際線ビジネスクラスへのアップグレード
- まとめ
ANAアップグレードポイントの徹底紹介!!
まずは、ANAアップグレードポイントを徹底紹介します。
そもそもANAアップグレードポイントとは
ANA アップグレードポイントとは
1月~12月のANAグループ運航便のご利用で獲得されたプレミアムポイント数に応じて、翌年度のプレミアムメンバーにプレゼントする特別なポイントです。お客様の空の旅がさらに満ち足りたものになるよう、座席クラスのアップグレードやラウンジのご利用などに、お使いいただけます。
"ANAグループ運航便"というのがポイントですね。
ANA 上級会員になるために必要なプレミアムポイントは、スターアライアンス加盟航空会社の利用でも貯めることができますが、アップグレードポイントは"ANA グループ運航便"利用時のプレミアムポイント積算数のみに対応しています。
つまり、前年ANAにどれだけ乗ったかに応じて付与されるアップグレードポイント数が付与されます。
このアップグレードポイントという制度は、現在JALにはありません。
付与されるANAアップグレードポイント数
2017年のアップグレードポイント数は、2016年1月1日~12月31日までのANAグループ運航便の利用実績によって決められます。
具体的な付与アップグレードポイント数は以下をご覧ください。
2017年のアップグレードポイントは、4/1日に付与され翌2018年3/31まで有効です。
残念ながら、アップグレードポイントの翌年への持ち越しはできません。
ANAアップグレードポイントの使い道
アップグレードポイントの使い道は、以下の3点です。
- 座席クラスのアップグレード
- ラウンジの利用
- ANAスカイコインへの交換
それぞれの使い道に関して詳しく紹介します。
1. 座席クラスのアップグレード
座席クラスのアップグレードは以下の3つが対象となります。
- 国内線普通座席からプレミアムクラス
- 国際線エコノミークラスからビジネスクラス
- 国際線ビジネスクラスからファーストクラス
1.1. ANA国内線普通座席からプレミアムクラスへのアップグレード
必要なポイント数は4ポイントです。
国内線は特に路線・普通座席のチケット種別に関する記載がないため、最安チケットでもプレミアムクラスに空席があればアップグレードできます。
国内線で使うなら、長距離区間の羽田-沖縄路線等で使いたいですね。
1.2. ANA 国際線エコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレード
その名の通り、ANA 国際線のエコノミークラスを予約時にアップグレードポイントを使用してビジネスクラスにアップグレードすることができます。
路線によって必要アップグレードポイント数は異なります。
ここでは注意が必要です。
全てのエコノミークラスがアップグレード可能ではありません。
いわゆる格安チケットと呼ばれるエコノミークラスチケットは対象外になってしまっています。
対象予約クラスは以下の通りです。
ただ、これではピンときませんよね?
簡単な見分け方をご紹介します。
上記は東京-ニューヨーク間の予約画面ですが、Economyの"Value"は基本的にアップグレード対象外です。
カーソルを合わせてみると、予約クラスがQでその上に"アップグレード 対象外"とあります。
一方、同じEconomyでも"Basic Plus"というチケットがあります。
こちらは"Value"より価格は高くなりますが、アップグレード対象です。
カーソルを合わせてみると、予約クラスがUでその上に"アップグレード対象"とあります。
つまり、ANAのウェブサイトでアップグレード対象チケットを取得したい場合は、Economyの"Basic Plus"以上のチケットを選べばOKということです。
ただし、この場合であれば、片道で5万円程チケットの金額が上がってしまいます。
やれても、片道のみ"Basic Plus"で予約するという程度でしょうか。
なお、エコノミークラスの予約クラスに関してはこちらの記事をご参照ください。
www.pablomile.com
1.3. ANA 国際線ビジネスクラスからファーストクラスへのアップグレード
このアップグレードをするにはまずビジネスクラスの対象チケットを予約しなければならないため、実施者は少ないと思われるため割愛しながらさらっといきます。
必要ポイント数は、1.2で紹介した図にあります。
最高で、20ポイント必要になりますね。
対象予約クラスも、1.2の図をご参照ください。
唯一"P"だけ対象外です。
2. ANAラウンジの利用
ANA アップグレードポイントにてラウンジを利用する事ができます。
ブロンズ会員は無条件でのラウンジ利用ができませんが、このアップグレードポイントやマイルを使用してラウンジを利用することができます。
また、プラチナ会員・SFC会員・ダイヤモンド会員は本人と同行者1名までは無条件でラウンジを利用することができますが、このアップグレードポイントやマイルを利用して、同行者4人までラウンジを利用する事ができます。
合わせて、プレミアムメンバー本人がいなくても特典利用登録者にこのアップグレードポイントを利用して、ラウンジを利用してもらうことができます。
基本的に必要なポイントは、国内線ラウンジが一人につき2ポイント、国際線ラウンジが一人に付き3ポイント必要になります。
詳細は以下をご確認ください。
空の旅をゆったりと | プレミアムメンバーサービス | ANAマイレージクラブ
3. ANA スカイコインへの交換
前述したように、アップグレードポイントの有効期限は1年間しかありません。
これまでに紹介したアップグレードやラウンジ利用で使いきることが出来ればいいですが、消化することができなかったら非常にもったいないことになります。
アップグレードポイントは特典航空券では利用できませんので、実際に料金を支払って対象予約クラスで搭乗しなければアップグレードポイントを使用できません。
また、ラウンジ利用はプラチナ会員以上であれば、アップグレードポイントを使わずとも同行者1名までは利用できます。
加えて上記で利用していても端数が余ってしまうことは、ままあります。
そう考えると、このアップグレードポイントは案外持て余してしまいがちです。
その際に有効なのが、ANA スカイコインへの交換です。
ANA スカイコインは現金と同じように使える電子クーポンですので、使い勝手は非常にいいです。
交換レートは、"1アップグレード = 1,000 ANA スカイコイン"です。
使いきれないアップグレードポイントは最終的にスカイコインに交換するのが得策です。
くわしくは、こちらを。
ANAアップグレードポイントANA SKY コイン交換キャンペーン | ANAマイレージクラブ
※キャンペーンといいつつ、毎年やってます。。
ANAアップグレードポイントの価値
アップグレードポイントが有用なのは、ご理解いただけたと思います。
それでは、このアップグレードポイントが持つ価値がいくらなのか計算をしてます。
ANAアップグレードポイントの価値 1. 国内線普通座席からプレミアムクラスへのアップグレード
8/7 15:55 - 18:20 ANA477 羽田-那覇 (ランダム選択)
普通座席の最安値とプレミアムクラスの安値の差額を算出し、それを必要アップグレード数で割っっています。
この場合のアップグレードポイント単価は、2,325円です。
ANAアップグレードポイントの価値 2. 国際線エコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレード
10/23 10:20 - 10:15 NH110 HND-JFK(ランダム選択)
この場合のアップグレードポイントの単価は、37,950円です。
ANAアップグレードポイントの価値 3. 国際線ビジネスクラスからファーストクラスへのアップグレード
10/23 10:20 - 10:15 NH110 HND-JFK(ランダム選択)
この場合のアップグレードポイントの単価は、29,275円です。
ANAアップグレードポイントの価値の比較表
今回のシミュレーションでのUGP単価で最も良かったのは、国際線エコノミーからビジネスへのアップグレードで、37,950円でした。
マイル単価等を考慮するとビジネスからファーストへのアプグレードが最も単価が高いと考えられましたが、今回のシミュレーションを行った便でのビジネスクラスの運賃が比較的高かったため、このような結果が出たと思われます。
ファーストクラスへのアップグレードは、ビジネスクラスへのアップグレードより2倍のUGPが必要なため、"エコ→ビジ"と"ビジ→ファースト"の価格差が2倍以上にならなければ、UGP単価は逆転しません。
最もUGP単価が高いビジネスへのアップグレードと最もUGP単価の低いANA スカイコインへの交換は、その単価が30倍以上も違ってきます。
UGP単価だけを考えれば、「UGPを使いきれない」「端数のUGPが出た」等の事がない限りは、ANA スカイコインへの交換は得策とは言えなさそうです。
PabloのUGP(アップグレードポイント)修行 2016
Pabloは2016年、初めての修行を行いました。
それもSFCではなく、アップグレードポイントのための修行です。
2016年のPabloの飛行実績です。
"ANA グループ運航便利用分"が、41,372 PPでした。
前述のとおり、翌年のアップグレードポイントは前年1月~12月の"ANA グループ運航便利用分"のPPによって決められています。
修行をしない時の2016年"ANA グループ運航便利用分"PPの予想着地点は、39,732 PPでした。
以下のチャートをご覧ください。
30,000 ~ 39,999 → 10 UGP
40,000 ~ 79,999 → 20 UGP
この時点でのPabloは39,732 PPでしたから、わずか268 PP足りないばかりに10 UGPしか獲得できない状態でした。
言いかえると、あと268 PPあれば20 UGP獲得できるのです。
その差、10 UGPです。
前項の計算で最大で1 UGPあたり30,000円以上の価値があるため、10 UGPで300,000円以上の価値の差が生まれてしまいます。
たった、268 PPの差でです。
そのため、修行しました!
必要最低限の268 ppを獲得するためですので、選んだ便は"羽田-伊丹"です。
これで往復1,640 ppを獲得し、無事に40,000 ppを超えました。
往復25,000円程度使用し、300,000円程度の価値を獲得しました。
そのため、Pabloの2017年のアップグレードポイント数はSFC継続分4ポイントを含めて、合計24 UGPとなりました。
※ちなみに、2018年のアップグレードポイント数も24でした。。。ダイヤモンド会員になったにもかかわらずです。。。
【実践!】ANA アップグレードポイントによる国際線ビジネスクラスへのアップグレード
ここからは、Pabloの実践に沿ってアップグレードポイントを用いてのビジネスクラスへのアップグレードをご紹介します。
〇まず、フライトを予約します。
この部分の詳細は割愛しますが、アップグレードを希望する場合、前述した予約内容がアップグレード対象クラスである必要があります。
〇トップページから「国際線航空券」のタブを押し、ページ下部の「予約一覧を見る」を押します。
〇対象の予約を確認し、青枠内の「アップグレード申し込み」を押します。
この予約上では往復ともにANA便はアップグレード可能ですが、今回は赤枠内の復路ANA便のみをアップグレードします。
〇国際線アップグレード特典の案内が出ますので、赤枠内の「申し込みへ」を押します。
〇アップグレード状況を表すページが表示されますので、ここで、アップグレードを希望する便の「アップグレード」ボタンを押します。
今回は、復路便だけアップグレードを希望するため、赤枠内の「アップグレード」を押します。
※ちなみに、この場合「空席待ち」となっているため、アップグレードは即時回答されません。
アップグレードに必要なマイル数・アップグレードポイント数が表示され、希望フライトの確認があります。
そして、「マイルかアップグレードポイントのどちらでアップグレードするか」の選択があります。
〇今回はアップグレードポイントを使用するため、「ポイント」を選択し、メールアドレスを入力し、「次へ」を押します。
最終確認画面に移ります。
〇必要ポイント数・対象フライト・搭乗者名・申込情報を確認し、問題なければ赤枠内のアップグレード空席待ち等に関する注意書きに同意し、「アップグレードする」を押します。
アップグレード申し込み完了画面が出ます。
アップグレード状況を見てみると「ビジネス:I」となっており、下に「(空席待ち)」となっています。
また、その隣に「アップグレード申し込み済」と表記されております。
アップグレードが確定したら、ANAから登録したメールアドレスに連絡が来ます。
空席がすぐに確保出来れば間もなく連絡が来ますが、当日になることもあります。
また、確保できなければアップグレードできないケースもあります。
今回の場合、申し込みの翌日にメール連絡が来ました。
無事にビジネスクラスにアップグレードができました!
念のため、予約を確認してみましょう。
赤枠内、「ビジネス:I」「OK」となっていますね。
やりました!
よかった。。。
地球の裏側まで行く予定だったので、帰りはせめてビジで帰りたかったっす。
まとめ
実際、アップグレードポイントは使いやすいとは言えないです。
一番のネックは、やはり国際線アップグレード対象クラスを予約しなければならない点です。
前述したとおり、最安値とアップグレード対象のチケットでは片道で5万円ほど違ってきます。
アップグレードポイントを使用したいがために、この5万円の壁を超えられるかどうかですね。
ただ、海外エコ出張族には非常にありがたい制度です。
とくに遠方地に多く赴く人には。
マイルを減らすことなくビジネスクラスにアップグレードできるため、Pabloは非常に重宝しています。
アップグレードポイントの単価も高いので、上手に利用したいですね。
ご利用は計画的に。